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― “信用倍率”とそれに関わるキーワードを“一味違った”切り口で解説 ―
“株不足”をみるためのバロメーター
『逆日歩』
品貸料とも言います。
この逆日歩とは、
「売り方、つまりカラ売りをしている投資家が多くなることにより、その銘柄に株不足が発生し、その不足分を調整するために売り方に課される調整料」
です。
空売りに使われる株式は通常、証券会社や証券金融会社(日証金など)の手持ち分を貸す形で行われますが、株価急落などで空売りが大量に行われた場合など市 場に“株不足”が生じた際、その空売り用の株式を大株主や大量保有の機関投資家などから借りて捻出します。その際にかかる費用が売り方に逆日歩として課さ れるのです。
逆日歩は
「1 株につき1 日数銭〜数円」
という単位で売り方に課されます。
つまり、1,000 株カラ売りをしていて、そこに逆日歩が1円で発生したとすると、その売り方は、1 日1,000 円を逆日歩として支払わなければなりません。
なので、逆日歩がつくと売り方は窮地に追い込まれるので、手仕舞いの買戻しを行うので、株価が上がる要因となる。
「逆日歩戦」と言い、この逆日歩がつく、もしくはついている銘柄に絞って投資を行う投資家もいます。
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というのが一般的に説明される逆日歩の内容です。
では、実際にはどうなのでしょうか?
実際にこの逆日歩がついている銘柄は数多くあり、それは毎日日証金(日本証券金融)のWeb サイトで逆日歩(品貸料)がどの銘柄にいくらかかっているかを公表されています。
日証金 品貸料公表ページ
↓↓↓
< http://www.jsf.co.jp/de/stock/search.php?target=pcsl >
しかし、
「逆日歩がついて、売り方が苦しくなる。さあ、踏み上げを狙って買いだ!」
と考えるのは早急です。
(0ゼロとはいいませんが、そう単純に株価が動くということはありません)
なぜでしょうか?
明らかに売り方にとっては、逆日歩が発生することは不利な状況になることにも関わらず…
その答えは、
「逆日歩が発生したとしても、売り方(空売りをしている投資家達)にかかる負担がそれほど気になる額ではないことも多い」
という場合が多々あるからです。
例えば、売残が100 万株以上あり、逆日歩が0.5円課されるとします。
そうすると、計算上は
1,000,000(株)× 0.5(円の逆日歩)= 500,000 円
となり、売り方は1 日で50 万円もの逆日歩を支払わなければなりません。
ところが、実際はこの100 万株の売残が一人の投資家が全て保有しているわけではなく、実際には数多くの売り方によって、その保有分だけ分散されます。
そして、実際には1 円や0.5 円などの高い逆日歩が売残だけで100 万株を数えるような大型株で適用されることはほとんどなく、たいていの場合は5 銭とか10 銭かかるくらいです。
つまり、1,000 株持っていても1 日5 円(!)と軽微な場合が多く、売り方にとってもそれほど痛手ではなかったりします。
これで本当に市場の過熱感を治める気があるのだろうか?と思うものも多々あるのが現実です。
もちろんニュースや事件などで企業の存亡に関わるような危機的な状況や倒産のうわさが伝えられるような企業では、株価下落とともに、その下落を狙った大量の空売りが入り、そのため
株不足→それでも空売り増加→極端な株不足が進行→高逆日歩発生!
ということもあります。
その場合、1 株50 円や2,000 円など高額な逆日歩がつくこととなり、売り方が窮地に立たされるということもあります。
しかし、実際にそのような高逆日歩の被害を被るのはある銘柄の急落を見て、
「お!なんかすげー下がってる!これは空売り仕掛けて儲けてやる!」
と後から参戦するような個人投資家達ばかりです。
プロ筋の人たちは、最初につく多少の逆日歩など一向に気にせずに、確実に下落するような銘柄にガンガンに空売りを仕掛け、それによって、その銘柄は更に株価を下げます。
これにより、市場の過熱感が収まらないことから、逆日歩が更に高められます。
“ ちょうちん” がついたそのころには、プロ筋は十分に利ザヤが見込めるだけ株価が下がったので、ササッと手を引いてしまいます。
そしてそのプロ筋がいなくなる直前や直後に空売りに参戦した個人投資家達に高い逆日歩が残されてしまうのです。
それでは逆日歩は使えないのか? というと決してそんなことはありません。
逆日歩をそれ単体で投資の判断材料とするのではなく、信用倍率・信用残高・信用規制などと絡めて材料とするのです。
※毎日の逆日歩は姉妹サイト「逆日歩・研究会」の『逆日歩丸』で全銘柄をチェックできます。