
― “信用倍率”とそれに関わるキーワードを“一味違った”切り口で解説 ―
本当に将来的な売り圧力なのか?
度々、株関連のニュースや日経新聞などで取り上げられるこの『信用買残』
『信用売残』とともに、私が最も重要としている『信用倍率』を決定する数値でもあります。
実際の世間一般の認識のされ方としては、
信用買残
信用取引において信用買いをし、反対売買(売却)がまだ済んでいない取引金額のこと。 制度信用取引による信用買いの場合、6ヶ月以内に買った株を売却(反対売買)し、取引所に借りたお金を返さなければならない。
一般信用取引による信用買いの場合、その証券会社が定めた期間以内に買った株を売却し、証券会社に借りたお金を返さなければならない。
つまり、信用買残とは「将来的な売り圧力」を表しているのです。
(とある株情報サイトからの抜粋)
こんなところでしょうか。
とても模範的な解説ではあります。
では、実際に「将来的な売り圧力」として、市場へのインパクトはどうなのでしょうか?
よく株関連の掲示板や質問サイトで
「信用買残がめちゃくちゃ増えて、信用倍率が50倍以上になる銘柄を見つけました!空売り(信用売り)を仕掛けるべきでしょうか?」
というような質問をよく見かけます。
しかし、私の経験からの答えは
「安易にそのように考えてはいけない」
ということ。
信用倍率が10倍どころか100倍を超えてもドンドン株価が上がり続け、信用買残も増え続ける銘柄はいくらでもあります。
結論から言えば、信用買残で本当に見なくてはいけないポイントは別にあります。
例え信用買残が増え、信用倍率が10倍を超えたとしても、そのポイントを見て条件的に精査しなければ、うわべだけの「数値のカラクリ」により、予想が崩れてしまうのです。
では、信用買残で見なくてはいけないポイントとは何か?
それは以下の3点
・信用買残自体のボリューム
・信用売残とのバランス
・信用買残の内訳
・信用買残自体のボリューム
基本的に信用買残の残高自体が少なければ、その銘柄の相場にインパクトを与えることができません。
比較対象は、その銘柄の日々の“出来高”。
出来高に対し信用買残数がかなり小さい場合は、信用倍率がたとえ10倍・100倍あっても投資家心理・相場心理にはインパクトはありません。
出来高に対して、あきらかにバランスを崩して信用買残が増え続け、決済されず(返売りされず)に残り続けているときに初めて、「売り要因」として市場に認識・注目されるようになるのです。
そして、ひとたび株価が下がったときにその溜まっていた“売り要因”が返売りを呼び、暴落につながるのです。
空売りを仕掛けるとしたら、まさにこのタイミングを狙うのです。
・信用売残とのバランス
これは数値のマジック、カラクリです。
つまり、“信用倍率が10倍!”とあっても、その内訳がどうであるかによって、その10倍の持つ意味が全然異なります。
ボリューム自体がそれほどない信用買残に対しても、信用売残が極端に少なければ、すぐに信用倍率は10倍・20倍の数値となります。
信用倍率の数値だけでなく、上記の信用買残のボリューム自体が重要ということになります。
・信用買残の内訳
要するに、その信用買残が“制度信用なのか、一般信用のものなのか?”ということ。
返済期日が6ヶ月と“明確に”決まっているのは、制度信用のもの。一般信用のものは、証券会社などによっては、無期限のものもあり、その状況を知るためのものは現在ありません。
つまり、ある銘柄の信用買残が制度信用と一般信用のどちらに比重があるかによって、その銘柄で増えた信用買残を売り圧力と見るべきか、決済期日近辺で攻めるべきかを判断するのです。
現在、その内訳を知るには、東証から提供されている『銘柄別信用取引週末残高』でしか確認する方法はありません。
そして上記のポイントを調べるためのツールは、業界で唯一、全銘柄の信用倍率・信用売買残・制度:一般信用比率が一覧になっている『残高丸』なのです。
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