― “信用倍率”とそれに関わるキーワードを“一味違った”切り口で解説 ―

 

貸借倍率

貸借倍率 = 信用倍率 !?

 

よく信用倍率と混同、比較されて説明されているこの『貸借倍率』ですが、実際のところどうなんでしょうか?

 

世間一般的にはどのように説明されているかというと

貸借倍率=融資残高÷貸株残高

貸借倍率とは、制度信用取引において貸借取引の状況を示す指標。
「融資残高÷貸株残高」で計算され、融資残高とは「信用買い」、貸株残高とは「信用売り」の状況を表す。

(ある大手証券会社の解説より抜粋)

 

証券会社や書籍・資料によっては

貸借倍率=信用倍率

としてしまっているものもあり、それが信用倍率との混同をまねいているようです。
(融資残高・貸株残高の解説は後日アップする予定です)

 

厳密には、信用倍率は週に1度、東証から発表される信用残高にもとづいているのに対し、貸借倍率は“日証金(日本証券金融)”から日々で発表される『融資・貸株残高』をもとに上記の式で計算される数値です。

 

つまり、信用倍率に比べその“速報値”的な数値として“一般的には”認識されています。

 

信用倍率同様、参考にしている投資家は多いようです。特に日々の株価の値動きに影響する数値を調べている投資家にとっては、かなり重要な数値のようです。

 

でもここまでは、『一般論』のはなし

それでは、実際のところどうなのか?

 

 

実際の株式投資で“使えいこなせる”データなのか

 

つまるところ、投資家のみなさんが知りたいことは、

「貸借倍率って、実際のところ役に立つの?」

 

そして

「貸借倍率で本当に利益をあげられるの?」

ということ。

 

さて、どうなのか?
私が至った結論は…

 

『“信用倍率”ほどの信頼性はない!』

そして

「我々のような個人投資家にとっては、扱いかねるもの」

と位置づけております。

 

つまり…

「貸借倍率では、利益を上げられない(もしくは上げずらい)」

ということです。
(注 ただし、今後貸借倍率を使った画期的な投資法が編み出されれば、話は別)

 

なぜこのような結論になったのか?

 

この“貸借倍率”は日々変わるものであり、その日々の小さな数値の変化、融資残・貸株残の変化を追い続け、投資タイミングを図っていては、もっと大きな大事なチャンスを見逃すことになります

 

信用売、信用買のバランスは東証から出される信用残データとそこから算出される“信用倍率”で事足ります。

 

そうすると

「東証からの信用残データは、前の週の集計結果で即効性がないじゃないか!!」

というご意見の方もいるでしょう。

 

確かに、日々ディトレードしているような1分1秒の世界で勝負している人なら、日々の即効性のあるデータが重要になります。

 

結局は、PERなどの数値を受けて、それに期待、願望、欲を込めた“投資家の心理”が株価を決めるのです。

 

しかし、

 

我々のような個人投資家にとって、本当に大事なのは“信用倍率”のところでもおつたえしたように、“信用倍率”や信用残、または今回の“貸借倍率”などの数値を受けて、

「倍率が1を下回った」

「10倍以上になった」

「信用売(買)残高が急増・急減した」

という

『“事実”を受けて、他の投資家や相場がどのように動くか?』

を判断することにあります。

 

そのため、この“貸借倍率”他、日々・時々刻々と変化するデータは、投資家心理・相場心理をつかむためには、情報量が多すぎるのです。

 

たとえ、信用倍率より『即効性』のあるデータとして認識されていても、その日々の変化を受けて、投資家にどれだけのインパクトが与えられるかと言えば、それほど大きくはないでしょう。

 

データが株価を決めるのではないのです。

そのデータを受けた「投資家の意思、心理」が株価を決めるのです。

 

“貸借倍率”は情報が多すぎるのです。プロ向けの情報、数値とも言えます。

 

ただし、この“貸借倍率”は『逆日歩』そして『規制銘柄』と組み合わせた時、有効な数値として力を発揮します。

 

それが、私が毎日『逆日歩丸』を発行している理由です。

※毎日の貸借倍率が見れる「逆日歩丸」は姉妹サイト『逆日歩・研究会』のサイトで毎日アップしております。